ランニングでプロテインはいつ飲むべき?3つのポイントと注意点を解説!

この記事でわかること

  • ランニング プロテインの最適な飲むタイミングを「練習直後・就寝前・起床後」の三つに整理
  • その根拠となる最新スポーツ栄養学のエビデンス
  • ホエイとピープロテインの比較表で自分に合うタイプがわかる
  • 摂取量の目安とありがちな失敗例
  • ランナーからよく寄せられる質問をまとめた FAQ

1. ランニングとプロテインの基礎知識

1-1. ランナーがタンパク質を重視すべき理由

長距離走は着地衝撃によるエキセントリック収縮で筋繊維が細かく損傷します。
体重 × 1.4〜1.8 g のタンパク質を毎日補わないと修復が追い付かず持久力が低下。
プロテインは消化が速く、余分な脂質が少ないため “走った後でも飲みやすい食品” として活用されています。

1-2. ホエイとピープロテインの特徴

項目 ホエイプロテイン ピープロテイン
原料 乳清 えんどう豆
吸収速度 非常に速い やや遅い
特徴 BCAA が豊富 乳糖ゼロ・鉄&アルギニン豊富
主な利点 筋合成スイッチを即オン 胃腸に優しく環境負荷が少ない

近年は乳糖不耐症や環境意識の高いランナーから ピープロテイン が「ランニング プロテインの新定番」として注目されています。

2. 飲むタイミング三大ポイント

タイミング ねらい 体重60 kg例の推奨量 理想比率 (CHO : PRO)
① 練習直後 30 分 筋ダメージ修復開始 20–25 g 3 : 1
② 就寝 30 分前 成長ホルモンと同調 15–20 g
③ 起床直後 夜間分解をリセット 15 g 1 : 1

ポイント①:練習直後

「ゴールデンタイム」は 30 分とよく言われますが、近年のレビューでは1〜2 時間以内であれば回復効果はほぼ同等とする報告もあります。実務的には「シャワー後すぐ」に摂れる環境を整えましょう。ホエイや加水分解 ピープロテイン で血中アミノ酸を急上昇させ、糖質を同時摂取してグリコーゲン回復も行います。

ポイント②:就寝前

ピープロテインは消化がやや遅く、睡眠中 4〜6 時間かけて放出。深夜の筋合成と赤血球再生をサポートし、翌朝の倦怠感を軽減します。

ポイント③:起床直後

空腹時間が長いとカタボリック状態。少量のプロテインと糖質を摂れば、朝ランでもエネルギー切れを防げます。

3. 目的別プロテインの選び方

3-1. ホエイ vs ピープロテイン徹底比較

指標 ホエイ (アイソレート) ピープロテイン
吸収速度 ★★★ ★★
BCAA 含量 5.5 g/25 g 4.2 g/25 g
乳糖 0.5 g 0 g
鉄分 0.1 mg 4–6 mg
環境負荷 CO₂ 約 10 kg/kg 2–5 kg/kg

ハイブリッド活用例

  • ダメージが大きいインターバル期 → 即効性ホエイ
  • 週末ロング後や減量期 → ピープロテインで胃腸負担を軽減

3-2. フレーバーと甘味料の落とし穴

甘味が強いタイプは体感的に飲み過ぎやすく糖質オーバー。
スクロロースの腸内環境影響を示唆する報告も。
天然甘味料ステビア配合やプレーン味を選ぶと安心です。

4. プロテイン摂取時の注意点と失敗例

4-1. 注意点 3 つ

  • カルシウムと鉄の一時的な競合
    高カルシウム食(500–800 mg以上)と同時に摂ると非ヘム鉄吸収が一時的に低下する可能性。1 時間ほど時間をずらすと安心。
  • 水分量不足
    濃すぎるシェイクは腸の浸透圧を高め下痢を誘発。体重 × 30 mLは医療領域の目安で、ランナーは活動量・気温で±20 %調整が必要です。
  • 過剰摂取
    1 回 40 g 以上は合成効率が頭打ち。余剰はエネルギーか窒素負荷に変換。

4-2. ありがちな失敗例

  • 1 kgパックを味だけで選び、飽きて半分廃棄
  • レース当日に初めて飲み、腹痛で DNF
  • 就寝前ホエイで夜間低血糖→眠りが浅くなる

5. FAQ|よくある質問

Q1. 朝ランだけの日もプロテインは必要?

A. 走行時間が 30 分以下なら食事で十分ですが、糖質中心の朝食なら 15 g プラスすると血糖が安定します。

Q2. ダイエット中はプロテインを減らすべき?

A. 体重 × 1.6 g までは筋量維持に直結。カロリーは脂質とアルコールから削る方が安全です。

Q3. ピープロテインだけで筋肉はつく?

A. アミノ酸スコアが低めでもリジン強化配合やブレンド製品を選べば問題ありません。

Q4. シェイカーがない場合の代替方法は?

A. 紙パック豆乳 200 mL を半分飲み、袋から粉を入れて再度振れば簡易シェイクが作れます。

Q5. 1 日何回まで飲んでいい?

A. 食事を含めた総タンパク量で管理すれば回数上限はありません。3 回に分けると吸収効率が高まります。

まとめ

ランニング プロテインの飲むタイミングは「練習直後」「就寝前」「起床後」の三つが鉄板。
即効性が欲しい日はホエイ、胃腸や鉄分を気遣う日は ピープロテイン が好相性。
摂らない日を作らず、目的・消化速度・甘味料までチェックすることでパフォーマンスと体調は劇的に安定します。